( 123763 ) 2023/12/30 15:04:12 0 00 TBS NEWS DIG Powered by JNN
スマホ販売のルールが変わるということで、いわゆる「1円スマホ」がなくなるかもしれない。これがどういうものなのか見ていきます。
【写真を見る】規制強化「1円スマホ」消滅へ、今後割引どうなる?【Nスタ解説】
■規制強化「1円スマホ」消滅へ
熊崎風斗キャスター: スマートフォン(端末価格10万円)と通信のセット契約の場合、現在、セット割引(規制対象)上限2万円というのが決められています。
ただ、規制の対象外で、端末のみの値引きというのはいくらでもできます。ですから、最大限安くして、結果的に残り1円になって、1円スマホができるというシステムです。
このルールが今度変わるということです。どうなるのかといいますと、今月の27日から、セット割引(規制対象)上限4万円に。2万円から4万円と、このセット割引の額自体は増えます。ただ、その一方で、端末のみの値引きができなくなりますので、極端に安い、いわゆる1円スマホのようなものがなくなるのではないか、というルール変更です。
井上貴博キャスター: そもそも携帯の料金自体が大変複雑で、1円スマホであっても、例えば2年後に返却することを前提としているものがあって、そうすると2年後にまた料金が発生すると考えると、「あれ、さほどお得ではない」みたいなこともあるので…
スポーツ心理学者 田中ウルヴェ京さん: よくありますよね。なんか読まないと、しかも細かい字を読まないとってのは確かにあるけど、でも残り1円ていうのがなくなるかもしれないと。
■今後割引どうなる?
熊崎キャスター: このルール自体が変わるので、なくなるのではないかと言われているんですが、果たして本当になくなるのかというところを、見ていきたいと思います。
そもそも1円スマホに対する規制強化が、なぜ行われたのかというと、格安で入手したスマホを中古販売店や海外などで高く転売する人が数多くいたというのが問題でした。
さらにこんな背景があります。スマホジャーナリストの石川温さんに伺いました。「携帯電話会社が安売りした分を通信料に上乗せしている可能性も指摘されている」。1円スマホなどが通信料高止まりの原因になっているのではないかと。
皆さん考えてみてください。スマートフォンって、そんなに毎年変えるようなものではないですよね。毎年変えるならば、例えば1円スマホのような割引の恩恵を受けることができる。
ただ何年かに1回しか変えないとなると、単純に通信料が高いもの、上乗せされた分を払い続けるというのは、ちょっとこれどうなんだろうみたいなことも議論になっていて、こういうことになってきた。
ルール変更後、スマートフォンの割引に関してはどうなっていくのか。
割引は端末価格に応じた3段階に設定されています。
端末が4万円以下の場合は割引2万円まで。4万円超~8万円までのものは端末価格の半額まで。端末8万円を超えるものだと、原則割引4万円まで。価格帯に応じて割引額も設定されてくるということでした。
石川さんは、「これまでのような大幅な値引きはなくなるが、最新スマホなどの高額端末は割引の恩恵を多く受けられる可能性もある」ということも指摘されています。
ただ、やはりルールが変更されることによって、高価な新品に手を出しにくくなるので、中古市場が拡大していくのではないかと。今後は中国など海外の安いスマートフォンが多く流通するのではないか、ということでスマートフォンの勢力図も変わってくる可能性があるということも指摘されています。
井上キャスター: 値段表記でも実質いくらになりますとか、ポイントとか全部いろいろなものを含めてとか、総額がとにかくわかりづらい。シンプルにしていただきたいんだけどなっていうのを感じるんです。
スポーツ心理学者 田中ウルヴェ京さん: 例えば高齢の母の世代、80代の世代だと、何となくお得かもって言って、よく読んでみると全然違うよってなって、解約しに行ったりとかすることが今までにもあって。
やっぱり、その人によってどんな性能のものが欲しいかって全然違うから、そこはちゃんと読まなきゃいけないっていうのは、どんなものでもそうですよね。
ホラン千秋キャスター: 決められていないところで値引きを実施していこうっていうことが可能になってくるわけじゃないですか。
端末を純粋に値引きするのは、「残り1円になるのは駄目ですよ」っていうふうになったとしても、キャッシュバックで返しますとか、なんかいろいろ各社考えてはくるんだろうなって思いますよね。
熊崎キャスター: まさにそうです。そして今、スマートフォン買い替えたいと思ってる人、駆け込むべきなのかどうなのか。1円スマホはこの後、本当になくなってくるのかどうかというのを最後に見てみます。
石川さん曰く、「1円スマホが生き残る可能性高い」と話していました。やはり、販売店も抜け穴を探すので法改正をしてもイタチごっこですということです。
例えば、端末価格8万1円、わかりやすく設定しますが、その場合セット価格割引が新しい上限4万円になりますので、4万1円になります。しかし、端末を一定期間後に返却する、すると下取り価格として4万円が戻ってくる。これトータル結局、実質1円なんじゃないかと。
これもあくまで一例で、他にもいろんなパターンがこの後、出てくるのではないかと言われています。やっぱり、わかりにくいのは続くのかなっていう感じがしますよね。
ホランキャスター: 都度都度、必要なときに判断していくのが、案外お得なのかもしれないですね。
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